【1分でわかる】DNAと遺伝子の違いとは?【高校生物】

DNAと遺伝子の違いとは?

例えるなら、DNAは道路、遺伝子は道路沿いにある建物です。

道を歩いていると、お店が立ち並んでいる場所もあれば、何も無い道がひたすら続く場所もありますね。

これと同じように、DNAが長い長い道路とすれば、遺伝子はその途中にある建物ということになります。

DNAとは、全ての塩基配列を指します。

「ATCGATCGGTCAGCAAT...」例えばこのような配列がひたすら続くのがDNAです。

一方で遺伝子とは、DNAの中で、情報として意味を持つ配列を指します。逆に言えば、DNAには「情報がない」部分もあるのです。

(※上記の画像は理解を助けるためのイメージです)

「情報」とはなんでしょうか? これはタンパク質の作り方のことです。

例えば、唾液に含まれるアミラーゼはタンパク質の1つです。DNA全体の中で、「アミラーゼの作り方」が掲載されている部分は「情報を持っている」と言えますね。

このような場合、「DNAのこの部分にアミラーゼ遺伝子がコードされている」という風に表現します。

DNAのほとんどはゴミに過ぎない!?

ヒトのような真核生物の場合、DNAのほとんどは「情報の無い部分」、いわばゴミに過ぎません。

ほとんどってどれくらいでしょう?

ヒトの場合、DNAの「ATCGATCGGTCAGCAAT...」という配列は、約30億個続きます。

一方で、遺伝子がコードされている配列は、このうちの約4500万個、つまりたったの1.5%ほどしかないのです。残りの98.5%は全部意味がないんです。

(※本当はゴミの部分にも意味があることがわかっていますが、それはぜひ大学で学んでくださいね。)