【1分でわかる】原核細胞と真核細胞の違い【高校生物】

原核細胞の特徴は?

原核細胞の主な特徴は次の3つです。これだけ頭に入れておけば完璧です。

  1. 原核細胞には核が無い
  2. 原核細胞にはミトコンドリア・葉緑体が無い
  3. 原核細胞は「特有の」細胞壁を持つ

なお、真核細胞はさらに「動物細胞」「植物細胞」「菌類などの細胞」の3つに分けられます。当然、これら3つの細胞の特徴は異なります。

つまり何が言いたいかというと、

「原核細胞と真核細胞の違い」で理解しようとすると混乱します。

上記の「真核細胞には無い原核細胞の特徴」で覚えましょう。

核が無いのに生きているんですか?

核が無くてもDNAは持っています。核はDNAを保護する容器です。

つまり、原核細胞ではDNAが剥き出しになっているということです。

なんで原核細胞にはミトコンドリアと葉緑体が無いんですか?

これには「共生説」が深く関わっています。 

原核細胞には細胞小器官は無いってことですか?

いいえ、それは違います。ミトコンドリアと葉緑体を持たないというだけです。(「原核細胞は細胞小器官が無い」という解説があれば、それはウソです)

原核細胞も細胞小器官の1つであるリボソームを持ちます。

リボソームとはタンパク質合成の場でしたね。原核生物であっても、DNAからタンパク質を合成して生きているという点で、真核生物と変わりません。

原核細胞に細胞壁があるって言ってるけど、植物細胞だって細胞壁はありますよ?

その通りです!しかし、原核細胞の細胞壁と、真核細胞(植物細胞)の細胞壁は成分が全く違うんです。

植物細胞の細胞壁は主成分はセルロース、次にリグニンです。(これは覚えてください)

一方で、原核細胞の細胞壁はペプチドグリカンという成分で構成されています。(これは覚えなくて良いです)

どちらも同じ「細胞壁」なのでややこしいですが、中身は全く異なるということを覚えておいてください。

なお、原核細胞から構成される生物を原核生物、真核細胞から構成される生物を真核生物と言います。

そのまんまですが、テストの際には、細胞と生物、どちらの用語が問われているか気をつけてくださいね。

テストによく出る原核生物と真核生物の具体例まとめ

テストや大学入試でよく問われる原核生物と真核生物の一覧表です。整理しやすくするために、さらに単細胞生物と多細胞生物で分類しています。

もちろん全ての生物種を網羅できているわけではありませんが、テストや受験によく出る種についてまとめてあります。

こんなにたくさん覚えられないです!

確かに多いですね。でも安心してください。別に丸暗記する必要はありません。ポイントを押さえましょう。

まず、~菌のほとんどが原核生物であることを確認しましょう。その上で例外を覚えましょう。

「酵母菌」は菌と名付けられていますが、単細胞の真核生物です。また、キノコやカビが属する菌類は多細胞の真核生物です。つまり、ヒトと同じ仲間です。

次に、アメーバ、ゾウリムシ、ミドリムシは真核生物であり、ついでに単細胞生物であることを覚えましょう。

最後にシアノバクテリア。なお、シアノバクテリアはラン藻類とも言います。

bacteriaとは「細菌」、つまりシアノバクテリアも原核生物です。

シアノバクテリアとは光合成を行う細菌の総称です。固有の種名ではありません。シアノバクテリアの中にはアオコ、イシクラゲ、ネンジュモ、ユレモなどがいます。ここは根気で覚えましょう。